2026/05/11
こんにちは! medeluのフラワーデザインを監修している古賀です。 お花を愛でるみなさんに産地のこと、作り手の想いをもっと知ってもらいたくて、産地訪問の記事を書いています。
今回は、福岡県宮若市でシャクヤクを育てている農家さんを訪ねました。毎年お邪魔させていただいて、2年前にも記事でご紹介したところではありますが、今回改めて感じたことをお伝えしたいと思います。

今年もこの季節がやってきました。
私たちが3年連続で参加させていただいている、JA直鞍(ちょくあん)シャクヤク部会の会合。今年も産地の空気と生産者さんたちの想いに触れるべく、足を運んできました。
集合場所へと向かう道すがらは、すれ違う人もいないほど、本当に静かで穏やかな山あいの集落が広がっています。
集まった農家さんたちの顔ぶれは、嬉しいことに今年も変わっていませんでした。
長年この地で同じ花を育てる仲間としての絆がそこにありました。
その後は、2か所の圃場(ほじょう)を見学させていただきました。
青々とした葉の間に、ふっくらと膨らみ始めたシャクヤクの蕾たち。その美しい景色の中で、毎年お会いする「いつものおばあちゃん」がいます。シャクヤク農家の岩見さんです。今年も蕾の成長具合や咲き方のコツについて、楽しそうにお話を聞かせてくれました。

実は今回、この静かな限界集落を歩きながら、ふと考えたことがありました。
「普段のお買い物など、日々の生活は不便ではないだろうか」「後継ぎの問題は大丈夫なのだろうか」と。しかし、それは外からやってきた人間の勝手な心配でした。
生産者さんたちの姿を深く見つめているうちに、私の考えは大きく変わりました。
彼らは、先祖代々の土地と文化をしっかりと守り、その地に深く根付いています。自然に逆らわず、真っ直ぐに向き合い、近所の方や同じ部会の仲間たちと手を取り合いながら、ゆっくりと、けれど確かな足取りで日々を紡いでいるのです。
「不便じゃないか」という外からの目は、もしかすると、自然と共に生きる彼らのその「ゆたかな生活」を、心のどこかで羨ましく思っているからこその感情だったのかもしれません。そう気づいた時、自分の浅はかさが少し恥ずかしくなりました。
作り手と花を愛でる人々の間を繋ぐ私たちmedeluは、生産者さんが育てたお花を買って売るという経済的な繋がりを持つことだけで終わってしまってはいけない。美しいシャクヤクを育て、その土地で力強く生きる彼らを心から尊敬し、人と人として血の通った繋がりを大切にすること。そして、花に込められた愛情や感情を共有し、花を愛でる皆様の元へ余すことなくお届けすることだと、改めて強く感じました。
今年も、この静かな山あいから、愛情たっぷりに育ったシャクヤクたちが皆様の元へ旅立ちます。
お手元に届いたら、ぜひじっくりと眺めてみてください。豊かな自然のなかで過ぎていく生産者さんたちの穏やかな日々、その日常の中で注がれた花へのまごころ。1輪のシャクヤクが宿す産地の情景に、少しだけ想いを馳せていただけたら嬉しいです。
▽過去のシャクヤク関連の記事はこちら
芍薬生産者さんを訪ねて Vol.1
芍薬生産者さんを訪ねて Vol.2
スタッフの暮らしから:芍薬飾ってみましたVol.1
芍薬の移ろいの魅力 観察日記
芍薬を咲かせるポイント&日々の手入れ方法
感想や応援メッセージを送る
今回紹介している商品