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オーガニックフラワー~サステナブルな花作り~

お花を生産する人を訪ねて 2022.07.11

「オーガニック フラワー」ってご存知ですか?

無農薬、無化学肥料栽培をし、生態系の自然循環機能を活かした環境に負荷が少ないお花のことです。

自然環境に力を分けてもらい地球に優しい循環を生み出しています。
育ったお花たちは生命力に満ち溢れ力強さを感じさせられ、より自然本来の花の色、香りを楽しめます。

アレルギー、過敏症に悩まれている方や小さなお子さんがいるご家庭も安心して飾ることもできるのがオーガニックフラワーの特徴のひとつです。

ですが、国内での生産は少なく認知度もまだ低いのが現状です。

有機の里、埼玉県比企郡小川町

渋谷から電車で二時間。
気が付いたら、時間がゆっくり流れるようなのどかな優しい風景。

今回は有機の里でも知られている小川町でオーガニックフラワーを栽培してらっしゃる GREEN FIELD FLOWERS代表 高橋 愛さんをお伺いしてきました。
小川町は埼玉県のほぼ中央に位置し、奥武蔵や秩父の山々に囲まれた盆地で自然に恵まれた土地です。

GREEN FIELD FLOWERSさんのお花は、英国発のフレッシュハンドメイドコスメLUSH(ラッシュ)が手掛けるLush Flowers(ラッシュ フラワー)」のお花にも使用されています。

オーガニックフラワーを始めたきっかけ

高橋さんはご夫婦で有機栽培をされています。夫の知宏さんは有機の野菜作りを20年されており、愛さんも6年ほど前からオーガニックフラワーを育て始められています。

知宏さんが堆肥の講師として小川町を訪れた、日本オーガニックフラワー協会の理事長でもある橋本力男先生にオーガニックフラワーの栽培を薦められたことがきっかけとなり、愛さんも本格的にオーガニックフラワーを始められたそうです。

medeluスタッフ「野菜ではなく、なぜお花を始めようと思ったのですか?」

愛さん「母はお花が好きで、中でも自然の花が好きなひとでした。お母さんが亡くなって一年未満、橋本先生のところに伺った際に、先生が栽培されたというミツマタの花が飾ってありました。それを見て私が花の世界で活躍したら母が喜ぶと思った。そこで、なんだか花を育ててみようと思って急にスイッチが入ったの。」

大切な人を想う気持ちがオーガニックフラワーを育てるきっかけになったのですね。
広い花農園を前に、原動力に想いがあることを知ってとても素敵だと感じました。

雑草は敵でもあり味方

オーガニックフラワーは自然のまま、季節の移ろいに合わせて育てられます。
雑草や受粉の手助けをするミツバチをはじめ、数えきれないほどの生命の力を借りています。

愛さん「お花にアブラムシがついていたら、てんとう虫を捕まえて、花に放して食べてもらってる」
と虫も一緒にお花を育てていると教えてくださりました。

高橋さんが育てるオーガニックフラワーは、種から育て、畑は草で耕します。
地中に根が張り、水の管のトンネルができるので水はけが良くなり、更に水持ちが良くなります。
自然の力を借りながら育てられています。

「雑草があることによって土の保湿性が高り、防虫防病などから守ってくれ、雑草は敵でもあり味方なんです」と夫の知宏さんが教えてくださりました。

小川町の中でもGREEN FIELD FLOWERSさんのある畑は冷たい風が吹くので、寒さに弱い花木などは負けてしまいますが、一年草のお花は比較的によく育つそうです。

小川町の自然の力を生かした栽培方法が、高橋さんのオーガニックフラワーの特徴でもあります。

力強く咲く多品種の花々たち。
甘い香りに誘われて虫たちが集まってきていました。
本当に生命力が強い花は、虫にも負けないのだそう。
お花の生命力や自然の力を感じさせられます。

SDGs 地産地消の有機肥料

地域の自然の循環を行うことを念頭においている高橋さんは、肥料も小川町の里山からいただいた山の落ち葉や草、お米のもみ殻を発酵させて有機肥料を使用しています。また、持続可能なエネルギーを使用しています。

落ち葉やもみ殻、水を枠の中に入れ踏み込みベッドを作ります。
そのベッドはしばらくすると微生物が動き出し、熱を発し40度ほどに温まります。

そのベッドの熱を使用してなるべく電気を使わず冬に苗づくりをされるそうです。

新たに踏込温床を仕込む際にかきだしたこの落ち葉やもみ殻は、3年ほど経つと微生物によって分解され土になります。その栄養たっぷりの土は種を発芽する土に使います。

微生物が分解をしてくれるので、時間の経過とともに形が崩れ土へと戻っていく様子を見せていただきました。

こんなにさらさらになるんですね!
微生物の力のすごさにとても感動いたしました。

有機肥料で育てられたカモミール

時期は過ぎてしまいましたが、5月はカモミールが一面に広がっていたそうです。

今年の6月に収穫されたカモミールティーを頂きました。
里山の有機肥料を使われているのでとても甘く、りんごのような香りがしてとても上品のお味。
貴重なカモミールティーをいただき本当にありがとうございました。

苗作りもたくましく育てる

種をまき、苗から育てています。
「お水は最低限しかあげません。」と苗作りもスパルタと愛さん。

苗を強くさせることで、過酷な環境で慣らしておいているので畑に植えられた時の生命力はとても強くなるんだそうです。


大地に根を張りたくましく育つオーガニックフラワーの特徴の生命力に満ち溢れた生き生きとした花姿は、育つ過程や苗作りから始まっていたのですね。

手間をかけて持続可能な栽培をするからこそ、お花の自然本来の香りや色を楽しめると思うと教えてくれました。

「お花をもっとカジュアルに」高橋さんの想い

暮らしの中でお花を楽しむ時に環境に負荷がなく、より自然に近く、そして安全だったら良いなと思います。
お花を楽しむ人たちにオーガニックフラワーを是非楽しんでいただきたいです。

アレルギーをお持ちの方や小さなお子さんをお持ちの方、病気で入院されている方。最近では病院も農薬がついていることでお花の持ち込み禁止のところもあります。老人ホームなどにいて季節を感じられない方や様々な方が、本当は花が好きなのに楽しめないといった方もいらっしゃいます。

そんな方たちにもオーガニックが与えてくれる癒しや安らぎ、喜びやエネルギーを安全に日常に取り入れてもらい、暮らしを華やかにしてもらいたいというのが想いです。

愛さんが育てられたオーガニックフラワーは日持ちが良く、水が濁りにくいです。

オーガニックフラワーは過酷な環境でも強くたくましく育ち、生き生きと生命力に満ち溢れ力強さを感じ、より自然本来に近い花の色、香りを楽しめます。

お花を楽しむひとつの選択肢として、地球に優しく環境に負荷が少ない「オーガニックフラワー」を知り、暮らしを華やかにしてみてはいかがでしょうか。

GREEN FIELD FLOWERSさんのサイトはこちら>>GREEN FIELD FLOWERS
Instagramはこちら▼


有機のお野菜はこちら>>サンファーム高橋
オンラインでお野菜もお買い求めいただけます 。また、この自然豊かな農園でヨガなど様々なイベントも行われているそうです。

この機会にぜひGREEN FIELD FLOWERSさんをチェックしてみてください。

medeluの想い

「花を愛でたいのに愛でれない人がいる」
アレルギーをお持ちの方や小さなお子さんをお持ちの方、病気で入院されている方。
様々な悩みやご事情でお花を愛でれない方たちにもお花を愛でてもられたらいいなと思い、今回お会いすることになりました。

お話しを伺ってみると、環境により負荷が少ないSDGsの取り組みがとても共感でき、私たちや未来の子供たちの花文化に繋げていくことができればいいなと思い、ご紹介させていただきます。

鮮度が良く、素敵なお花なのに市場や花屋さんでの取り扱いもほとんどないので認知が広がらないのが現状です。

地球にやさしいオーガニックフラワーが普及し、彩りのある持続可能な花のある暮らしが広がればいいなと願っています。

お花を生産する人を訪ねて | 愛でる人

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