連載#最終話 未来へ踏み出す、新しい挑戦

2025/12/17

こんにちは! medeluのフラワーデザインを監修している古賀です。 お花を愛でるみなさんに産地のことをもっと知ってもらいたくて記事の連載をしています。 この連載では、私たちが普段手に取る花々を育てている人々に直接会って、生産にかける想いをうかがってきました。
その内容をお伝えしていきます。

第1回 バラ農家 楢原さんに伝統と未来を添えて
第2回 「想いだけじゃ、ダメだ」— 暗闇で見つけた、一筋の光
第3回 「継がなんっちゃろ」— 息子の静かな決意と、父の本音
第4回 父は、子供の頃からの目標でした

「未来へ踏み出す、新しい挑戦」

全4回にわたる楢原バラ園の連載にお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
まずは、この連載に快くご協力くださった楢原さん親子に、心より感謝申し上げます。 日々の作業でお忙しい中、インタビューや撮影の時間を何度もいただきました。産地の情報を外に出し、販売と結びつけていくことは、生産者にとって期待と同時に責任も伴う取り組みです。

それでも楢原さんは、「この業界のためになるなら」と、とても前向きにこの連載に向き合ってくださいました。

取材を通して触れたのは、30年以上にわたる歴史と、数えきれないほどの苦悩や不安、そしてそれらを乗り越えるための挑戦の積み重ねでした。それを知った今、一本のバラの見え方や感じ方は、以前とはまったく違うものになっています。

また、息子さんの覚悟や人柄に触れ、この先もずっと応援していきたいという気持ちが、自然と強くなりました。 バラ生産は「農業」という言葉で括られがちですが、実際の現場を知るほどに、それは高度な専門性と技術、そして人の心に価値を届ける仕事だと感じます。 もしかすると、この営みを表すためには、新しい言葉が必要なのかもしれません。
現在、楢原バラ園では新しいハウスの建設が進んでいます。
栽培面積はこれまでの約2倍。新しい場所で、新しい体制づくりが始まっています。 水質や温度管理など、これまでとは異なる課題もきっと出てくるでしょう。それでも前を向き、歩みを止めない二人の挑戦し続ける姿を見て、その未来がとても楽しみだと感じました。

あとがき

この連載を通して、私たちは花を見つめてきました。けれど本当は、その向こう側にある「人の時間」を追いかけていたのかもしれません。
花は、飾られた瞬間がいちばん美しく見えます。でもその美しさは、見えない場所で積み重ねられた時間と、人の選択の上に成り立っています。 もしこの連載を読み終えたあと、いつも手に取っている花が、少しだけ違って見えたり、産地や作り手の姿を、ほんの一瞬でも思い浮かべてもらえる。
それが、私たちにとって何よりの喜びです。

新しい場所で咲く、新しい楢原バラ園のバラに出会える日を、どうぞ楽しみにしていただければと思います。

これからもmedeluは、花のある暮らしとともに、花の背景にある想いを大切に届けていきます。

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ナラチン頑張れよ!Mばら園より😁

2025/12/19

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