2026/06/13
初夏のある日、それは唐突に始まった。
medeluのXアカウントに現れた🧑🌾(ファーマー)の正体はmedelu現場監督・古賀。
挨拶代わりの高血圧ネタは彼の鉄板。
どうした?古賀。
これは、50間近の愚直な花屋男が、medeluの「これから」を見据え、ギア上げて、口角上げて、お客さまとの新しい繋がりを結びに行こうともがく話。
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2017年、medeluは産声を上げた。
当時はお花のサブスク草創期。サブスクサービス自体がまだ世に珍しかったころ。
きっかけは、親会社社長がオランダで体験した「花が日常にある暮らし」。
オランダでは、所得の低い人ほど花を買って、部屋に飾る。
日本では、経済的に余裕があるから花を買って飾る。
そうではなく、花を買うから豊かになるという真逆の価値観がオランダには根付いていたという。
「お花を買うことで暮らしが豊かになる」
年齢・性別・職業を問わず、あらゆる人々が日常的に花を買う光景に受けたカルチャーショック。
それがmedeluの原点・・・
「・・・って、社長がnoteの記事に書いてましたね。なかなかボリューミーな内容で・・・」
「そうそう。ちゃんと読んどるやん。
でも俺は立ち上げの時は知らんっちゃんね。バリバリ営業で九州を回っとったけん。」
(そうなんだ~。)
私の知る限り、古賀氏はずっと現場社員1人。一匹狼でmedeluを支えてきた印象だった。
群れない男・古賀!
とはいえ、現状、周りのパート社員は全員女性。
「現場ねえさん」たちに囲まれて肩身が狭いと思いきや、環境に順応しているのかなんなのか、時々、古賀氏は女子っぽいことを言ってくることがある。
それはさておき。。。
「古賀さんっていつからmedeluに関わってるんですか?」
「俺は福岡市内から久留米市内に拠点が移ってからやね。始まって2~3年後の話かな。
移ってきたばっかりのバタバタしたころは、社員総出でmedeluのサービスを軌道に乗せるのに必死やったよ。
でもなんだかんだ、新しいことにワクワクしてた。
それまで仲卸のことしかしてなかったけん、ブーケ作ったり楽しかったなぁ。」
そのころの古賀氏は、親会社の営業として、社用車に花を積んで日々、九州各地を巡っていた。
だいたいの花の名前は頭に入っていて、仲卸業のノウハウも心得てきていた時期。
でも花屋に花を卸すとき、わざわざブーケに組んだりはしない。
1種類ずつをロットで分けて束ね、バケツごとハイエースに積んで店舗へと運ぶ。
これまでやったことのない作業、みんなで取り組むチームプレー感。
古賀氏は懐かしそうに眼を細めた。
「それでみんなでやってたつもりだったんだけど、いつのまにか俺だけmedelu担当に命じられて、社長と俺とあと一人、外部のマーケターと少数精鋭でやってったってわけ。」
「花屋にマーケターさんって珍しいんですか?」
「そうね、俺も”花を売る”ってことはなんとなくわかってたところだったけど、
ビジネスとしての目線はまだこのころなかったかな。
そこらへんは、やっぱ社長がコンサル出身だけんかな。戦略的経営ってやつよ。
『私たちはIT花屋よ!』って社長がよう言いよろうが。」
10年前の花業界では、経営にマーケティングという概念を取り入れているところはほぼなかったという。
街の花屋さんでは、近所の人がふらっと立ち寄り、そのときの目的に合ったり、気に入った花が店頭にあれば買う。ないときは買わない。
購入動機が誕生日や冠婚葬祭などの特別な時が多いので、日常的に花を買ってくれることが少ない。
日常的に花を買ってくれるお客さんというのも、若い人は少なく、ご年配の方に多い。
「仲卸の営業とか産地さんに会って話を聞いてたりすると、
業界の先細り感ってのはなんとなく感じてたんよ。
花を買ってくれる人も、花を作ってる人も、おじいちゃん・おばあちゃんが多かったから。
この人たちがいなくなったらどうなるんやろうって。
俺たちの花業界は??そもそも、花なくなるやんって。震えたよね。」
たしかに震える話だ。
買う人がいなくなれば、売れなくなる。売れなくなれば、育てなくなる。
逆もいえる。
農家さんがいなくなれば、花を愛でたくても愛でられない!!
「だからmedeluは花を売るというより、
いろんな世代のお客さんを相手に、日常的に花と触れ合ったり、
生活に取り入れたりする体験を根付かせることを目標にして、
お花の消費システムを安定させようとしよるわけよ。
最悪、お客様がmedeluから花を買わなくなっても、
街のお花屋さんやよそのサブスクからでもいい、
お花を買い続けてくれるなら、俺はそれだけでもうれしいよ。」
普段は現場ねえさんたちのエネルギーに圧されて、デスクから席を外していても気づかれず、「どこいった?」とよく捜索されていた古賀氏。
多くを語らず、しゃべり声も小さめ。とつとつというか、モゴモゴというか。
(でも腐れ縁の同級生社員さんと話すときは活き活きしてる)
そんな古賀氏の口からこぼれた「うれしい」の言葉。
「古賀さん、あんまり普段見せないですけど、仕事してて「うれしい」ってときあるんですね。」
「いやぁ、俺は常に一定よ!上げても落ちてもダメ。
そげんテンション上げ・下げしよったら、身がもたんばい!」
(あっそうですかー。)
ーー「常に一定。」そう言い張る現場監督の胸のうちは、実は誰よりも熱い?
次回、その「常に一定」な男が日々どんな戦場を走り回っているのか、現場の裏側へ皆さんをお連れします。
(Vol.2へつづく)
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